鍼治療というものにみなさんはどのようなイメージをもたれますか?肩や腰を痛めている人が受けている、整体やマッサージのオプションにある、最近だと美容の選択肢の一つ、というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
実際に世の中の90%以上の鍼灸院、ましてや駅前や商店街の人目に付くようなところにある鍼灸院に限ってはほぼ全てが肩・腰のケア、リラクゼーションとの一体型や美容オプションをもっているところかもしれません。当院のような難病や慢性症状を患者さんにもつ治療院からみると、その類の治療は現代鍼灸と呼び、伝統鍼灸と区別しています。

この図の通り患者さんからすると、リラクゼーションの一部として整体やマッサージも受けられるのか、難病や内科疾患を改善するため病院以外の選択肢を求めて治療を受けるのか、といった点に違いがあります。医師に例えると、内科医と外科医のようなイメージでしょうか。免許は同じでも分野が違う、異なった治療法、というのは実は鍼灸師にもあてはまります。
伝統鍼灸を行う当院の特徴は初診に十分な時間をかけ、患部だけでなく全身を診ます。患部以外へのアプローチ、2-3mmの浅い鍼、刺さない鍼を使う選択肢ももっています。なぜ鍼治療にこのような違いが出るのでしょうか。大多数の鍼灸院、つまりは現代鍼灸の人たちは鍼を物理療法の一つと捉えています。患部の硬い筋肉を緩めるために鍼をする、刺すことで血行がよくなる、刺激が副交感神経優位の状態をつくる、などといった考えです。この場合、鍼という「東洋医学」の道具を用いていても、やっている治療は「現代医学」の類といえます。一方、当院のような伝統鍼灸の人たちは鍼を「気」を動かすための道具と捉えます。
「気」を動かすというのは何も突拍子もない話ではなく、すでに中国で3000年以上、日本で1300年以上培ってきた実績とノウハウに基づいています。歴史をつむいできた先人たちからの智慧をもとに再現性の高い施術を行っています。
伝統鍼灸は一人ひとり異なる治療を行うことを前提としています。例えば、逆流性食道炎という呼吸器内科の病気を治療する場合でも、
患者の体質の違いによって刺すツボが変わる
ツボのとり方が教科書通りではなく、手の感覚を頼る
鍼の深さは刺したときの感覚で決まる
2本目の鍼をどこに刺すかは、1本目の鍼を刺した後の身体の変化を診ながら決める
といった具合で、現代医学の病名に対して治療方法が固定されません。
このため治療の標準化・マニュアル化が非常に難しく、治療院を大きくして担当者を変わっても組織的に運用できるようにしていくことには向きません。また科学的エビデンスを出そうにもそもそもの研究デザインが困難です。標準化された研究方法だけでは評価しにくい領域といえます。むしろ標準化された治療を前提とした研究では有効性が認められなくても何ら不思議ではないと思っています。
ご理解頂きたいのは、科学的な尺度だけで臨床の価値を判断できるとは限らないということです。これだけ医学が進歩した現在でも、病院では満足な改善が得られず、経験医学に基づく治療を選択する患者さんは少なくありません。伝統鍼灸がそのような患者さんの期待に多少なりとも応え続けてきたからこそ、現代医学が主流となった今でも、途絶えることなく受け継がれ続けているものと確信しております。
馴染みのない伝統鍼灸治療について、興味を持った方、病気をきっかけに門を叩いてみたい方はぜひ当院までお問い合わせください。
まるっと鍼灸治療院【大阪市北区(梅田/中津)】は、東洋医学理論に基づく刺さない鍼や浅い鍼と灸を組み合わせた低刺激の施術で、検査で異常が見つからない不調や慢性疾患、難病に向き合う鍼灸治療院です。地域のクリニックとの医療連携やセルフケア指導もあります。
まずは今の状態を整理するところから、気軽に相談を始めてみてください。
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